川島商店街のランダムウォーカー

リーマンショック以前個別株で痛手を負ったアラフォーがインデックス投資を行う。備忘録的なブログ

買ってはいけな金融商品

買ってはいけな金融商品

金融庁がダメ出しする運用商品ワースト3

diamond.jp


ここにわかりやすく解説されている。


なんでだめなのか自分なりの理解を簡単にまとめたいと思う。

(1)毎月分配型投資信託
分配にも株式や債券等の配当による普通分配金と、資産を切り崩して分配する特別分配金がある。

特別分配に関しては非課税であり、特別分配を出さない投資信託で言えば、毎月
投資信託の一部を自動的に解約して分配しているようなもの。
それでタコが自分自身の足(資産)切り取って与えているようなものという事で「タコ足」とも呼ばれている。
資産を増やそうとする人にとっては資産を切り崩してまで分配金をもらっても仕方ないので運用期間が長い人には向かず、運用期間が短い人向けと言える。
そういう意味で必ずしも毎月分配型がダメとは言わないが、毎月分配型の投資信託は買付コストが高かったり、信託報酬が高かったりする傾向にある。
銀行などでは対面販売だと平気で1~3%の買付コストを契約者に負担させるケースがある。
買付コスト3%+信託報酬1%+解約コスト 
簡単に1年間のリターンが吹っ飛んでしまう。

毎月分配の投資信託でも資産の推移や分配しなかった場合の基準価格などは調べれば分かるが、たいてい資産切り崩しのため、資産流入分を差し引いても資産が減っている場合が多い。

資産が減ると当然、資産に対する運用コストの割合が増えるので、信託コストは高止まりとなる。

健全な投資信託は資産が増えて、資産に対する運用コストの割合が減って、運用コストの値下げ余地が生まれる。仮に値下げをしたとすると、更に人気が出て資産が増えるという好循環が生まれる。当然信託コストが減れば購入者にとってパフォーマンスが上がるので大変良いことだ。


(2)個人年金保険(特に外貨建てのもの)などの貯蓄性保険商品
これは私もよく分かっていないが、いくつもの金融商品がパッケージ化(ブラックボックス化)されている点が批判される理由と認識している。
パッケージ化されることによって、資産運用部分のリスク・リターンがわかりにくく、それに掛かるコストもわかりにくくなっている。

保険部分のリスクやコスト・資産運用部分のリスクやコスト・為替リスクななどが混ざり合ってわかりにくくなっていると言うことだろう。

上記の資料によるとこの手の保険の資産運用信託報酬に相当する部分は割高とされている。

 
(3)ラップ運用
これは証券会社などでヒヤリング等(対面の場合もネットの場合も)をしてその人に合ったポートフォリオを提案してもらい、購入するというもの。
これは人件費等が掛かっているので当然コストが高くなる。
D証券だと2017年11月現在
「契約資産の時価評価額に対して最大1.728%(年率・税込)」と書いてある。
年1.728%/年
というのは長期運用の際にはとてつもなく大きな数字で
100万円の投資を5%と6.7%の15年複利で計算すると(差が1.7%とした)

年利5%で15年約207万円
年利6.7%で15年約264万円
と60万円(約30%)の差が出る。


1~3に共通して言えるのは、コストが高いという事である。
(1)については証券会社や銀行などの販売にかかるコストや信託・運用会社に支払うコスト
(2)については、保険会社や保険の外交員に支払うコスト
(3)については証券会社や運用会社に支払うコスト

 

対策・代替
上記の買ってはいけない金融商品を買わなければ良いのだが
ならどうすれば良い?との答えとしては
(1)どうしても毎月分配が欲しい
NYSE上場ETF、BND等の普通分配金のみの低コストのETFを購入する。
・ノーロードの投資信託(普通分配金)を購入して、足りない分は投資信託を解約すれば良い。
(2)生命保険も貯蓄もしたい
・掛け捨ての定期保険などに入る。
・貯蓄や資産運用をしたければ、低コストな投資信託を積み立てる。
・外貨を買ってリスク分散をしたければ、外貨預金をするなり、外貨建ての金融商品を購入する。

(3)自分に合った投資をしたい(どのように運用したら良いか分からない)
・書籍やセミナー※1に数万円費用をかけて自分で勉強した方が良い。
※1セミナーも銀行や証券会社主催のセミナーであれば、間違いなく金融商品を勧められるのでその場で契約はしないという鉄の意志が必要。
(商品のメリット・デメリットなどの紹介を受けて、パンフレットをもらって帰宅するのがベスト)

・評判の良く低コストなインデックスファンドやバランスファンドを購入する。
・ロボアドバイザーなどを活用する。(※2)
※2今後はAI等の発達によって、低コストかつ高品質になってくると思われる。

総括
(1)低コストな金融商品を選ぶ
(2)シンプルな金融商品を選ぶ

(1)と(2)は関連しており、シンプルだと低コストになりやすく、低コストな商品はたいていシンプルでわかりやすい。
自分でリターンやリスクが理解できない金融商品は極力買わないようにするか、ポートフォリオの比率は低くするべき。

シンプルで低コストな金融商品を組み合わせて自分考えるポートフォリオに近づけることが一番良いと思う。

まずは少額だけでも(1)(2)に該当する投資信託を購入してみる。購入して基準価格が上下することで更に興味が出て勉強が捗る。